第103回 読書会レポート『テーマ:結末が美しい本』

読書会というのは繊細で貴重な集まりだと思います。

本を読んで自分がどう感じたか、どう心動かされたか、何を学んだか。

そういう内面的なことを他人と共有し合う機会だからです。

しかもいくつかの本の中から読書会のためにとっておきを厳選して。

日常であまりない機会ですし、心をさらけ出すようでちょっと気恥ずかしい感覚もありますね。

僕はとりわけ、みなさんが読書をしていてどんなことを美しいと感じるのかに興味がありました。

そこで今回は「結末が美しい本」というテーマで読書会を開催することにしました。

開催日時

2020/02/09 (日)

10:15 〜 12:00

場所

TONAGI Hostel & Cafe

紹介して頂いた本

103turns

  • 『銀河ヒッチハイク・ガイド』ダグラス・アダムズ
  • 『不惑のスクラム』安藤祐介
  • 『アンパンマンの遺書』やなせたかし
  • 『スイミー』レオ・レオニ
  • 『ラッシュライフ』伊坂幸太郎
  • 『都市伝説セピア』朱川湊人より「フクロウ男」
  • 『てふてふ荘へようこそ』乾ルカ
  • 『西の魔女が死んだ』梨木香歩

感想

美しい結末といえば真っ先に「ハッピーエンド」という言葉が思い浮かぶかもしれません。

ですから、ハッピーエンドを迎える小説が集まることは想像に難くなかったですが、それ以外にもいろいろな観点での美しい結末の本が集まりました。

ジャンルも SF、絵本、自伝、都市伝説などなど。美しい結末と一口に言っても

・大団円を迎えるという結末

・逆境や挫折を乗り越えたあとの希望にあふれる結末

・これまでの伏線を巧みに回収するすっきりとした結末

・死や別れなど本来ネガティブに捉えられる要素を美しくポジティブに描いた結末

・(たとえ幸福に終わらずとも) しかるべき形に収束する納得の結末

と複数の美しさがあることが分かりました。

幸福や平穏など精神的な美しさもあれば、数学の見事な証明のような構造的な美しさもある。

そういう色とりどりの美しさに他人と本を通じてそっと触れることができる。

それこそがまさに読書会の醍醐味なのかもしれません。

もっといろんな人の話が聞いてみたくなりました。

ちなみに「美しい結末よりも後味の悪い結末の本の方がもっと思い浮かぶ」という意見もありました。

「後味の悪い本」というテーマの読書会も非常に盛り上がるかもしれませんねw


今後の博多で読書会の開催予定は下記になります!

ご参加を希望の方はスケジュールをご覧頂きお申し込みをお願いします😊

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今回の主催者/野田さん