最近の穏やかな天候と打って変わって、本日の風の強さと冷たさにはびっくりしました。
風に傘を吹き飛ばされそうになりながら、皆さん大丈夫だろうか、今日読書会を開催するのは正に「失敗」だったのでは!?と不安がよぎりましたが、参加者全員無事、会場に揃う事が出来ました。
今回の本のテーマはズバリ「失敗」について。
書店を見回すと沢山の成功者の本、そして成功のためのハウツー本を見つけることができます。
テレビやインターネットでも成功した経営者やアイディアなどの特集があふれかえってますよね。
でも、世の中の「成功」の陰には夥しい「失敗」が確実に存在します。
そりゃ最初から上手くいけばそれに越したことはありませんが、自分が思った通りに物事が動くことはそうそうありません。
むしろ、思わぬ事に足元をすくわれ、酷く転んでしまう事のほうが多いくらいです。
しかし、「失敗は成功の母」ということわざの通り、成功よりも失敗からのほうが多くのことが学べるのではないでしょうか。
転んだ先でキラリと光る何かを見つけられたり、転んだ理由を考え次に生かすこともできるはずです。
そんな「失敗」について参加者の方から様々なジャンルの本を紹介していただきました。
紹介して頂いた本
『L’INCAL』/アレハンドロ・ホドロフスキー著 メビウス絵
フランスのバンド・デシネ(漫画)作品。1981年出版のSF作品。
この作品の前身には「DUNE」という日の目を見ることがなかった超大作があったそうです。
鬼才の作家であり、映画監督であるホドロフスキーは、「DUNE」の為に莫大な予算をつけ、そうそうたるキャストを配し、12時間(!)に及ぶ映画を作ろうとしました。
しかし、その計画は撮影前に頓挫してしまいます。
それにまつわる逸話は『ホドロフスキーのDUNE』という映画にもなっているほど。
「DUNE」という映画自体は幻に終わってしまいましたが、その作品はスターウォーズやエイリアン等の名作の元ネタになったそうです。知らなかった・・・!
すさまじいエネルギーを持つ作品は、失敗しても形を変えて新たな創作の種となるんだなあ感心しました。
『こころの天気図』/ 河合 隼雄
なにか失敗して心が折れそうになった時に読みたい本です。
いつも、嵐の日でもないし、いつでも都合よく晴れるわけではない。
雨の日は雨戸を閉めて本を読めばいいし、晴れの日はピクニックに行けばいい。
周りの環境任せにせず、自分で動き、変わっていこう!という前向きな気持ちになる内容でした。
紹介者の方が今日の天気とリンクさせて説明していて、とても分かりやすかったです。
確かに今日の荒れた天気は、私が勝手に嫌だなあと思っているだけで毎日そうではありません。
こういう日だからこそ、暖かな部屋の中で皆さんと本に語り合う有難さ、楽しさがより実感できるのではないかとハッとしました。
『マーベル映画究極批評』/ てらさわホーク
アメコミヒーローが活躍するマーベルの映画作品について説明した本です。
紹介者の方マーベル作品で一番好な映画は「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」だそうです。
有名作品の主人公や仲間って偉大な両親がいたり、大きな力を継承していたり血統による強さの裏付けがある設定が多いですよね。
それに対して「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」では一度失敗したはみ出し者たちが繋がり、成長し大きな力を発揮して困難や敵を打ち破ります。
作品自体も他のマーベル作品に対してマイナーであり、映像化が発表された際は失敗するのではないかと囁かれたそうです。
しかし、不安をよそに作品は大成功を収めました。監督自身も様々な困難を乗り越え、三部作の最終作が今後撮影されるようです。
『企画脳』/ 秋元 康
作詞家やアイドルプロデューサーなどとしておなじみの秋元康氏による企画のヒントが詰まった本。
様々な分野で成功する彼がどのように企画を形にして実現させるのか…読んだら新たなことに挑戦する勇気が湧いてきそうです。
彼にとって失敗は成功への踏み台に過ぎないのかもしれません。
大規模な会議を任され、深く悩みつつも視点を変えて成功に導いた、紹介者の方自身の実体験もお話しいただき、失敗を恐れずに行動する事の大切さを実感しました。
確かに失敗を恐れて行動しないことが一番の失敗なのかもしれません。
その中で、悩みつくすことも大事であり、その先にこそ成功があるのだ、という意見が出たのが印象的でした。
『宇宙の始まりと終わり』/ 二間瀬 敏史
主催者である私が紹介した本です。
私自身、失敗が多くへこんだり悩んだりすることが多いです。
そんな時、宇宙の事考えると自分の悩みのちっぽけさに気づきます。
何かに悩み、眠れない夜にお勧めです。
まとめ
まずは、参加者の方々の興味関心の幅広さに驚きました。
皆さん、本だけでなく映画、ドラマから宇宙のことまで知識が豊富で主催の私は約2時間学びっぱなしでした。これを機会に沢山映像作品に触れたいと思います。
また、今回「失敗」というテーマでしたが皆さんのお話を聞いていると、この世に明確な「失敗」なんて存在しない、ということを確信しました。
その出来事が起こった時点では失敗でも、その後振り返るとそれが重大な転換点であったり、新たな作品や価値観を生み出すきっかけであったりします。
失敗したということは、何か行動を起こしたということです。
その時生まれたエネルギーは、失敗しても決して消えないと思います。
むしろ行動をやめない限り、私たちの肩を成功に向けて押してくれる存在なんだなと実感しました。
ご参加頂いた皆さん、ありがとうございました✨
今後の博多で読書会の開催予定は下記になります!
ご参加を希望の方はスケジュールをご覧頂きお申し込みをお願いします😊
今回の主催者/みきこさん