第3回 読書会レポート 2018年1月14日(日)

新年初、3回目の博多で読書会は、6名で開催しました。
1月14日(日)10時から開催しました。
お集まりいただいた皆様、ご参加ありがとうございました。

①『ゼロからトースターを作ってみた結果』(新潮文庫) ■トーマス トウェイツ

初参加のUさんに紹介頂いた本です。

タイトルがシュールで良いですね。
いや、作ってどうなんねん!笑
と言いたいところですが、中々奥が深いドキュメンタリーのようです。

1つのモノを0から作るというのはとても難しく、試行錯誤の繰り返しです。
私も食品メーカーで勤めていたことがありますが、原料調達から工場での生産、パッケージ・デザイン・梱包・価格なゴールに辿り着くまでやること盛りだくさん。

この本の場合、原料となる鉱石調達のため著者自ら鉱山に出向いて掘るところから始まっていく。
なんという探求心の強さでしょうか。
トースターを通じてモノ・人と関わりながら旅をする物語に、知的欲求を刺激されそうです。


②『服を買うなら、捨てなさい』(宝島社) ■地曳 いく子

2回目に引き続き参加頂いたOさんの紹介してくれた本です。

キタ――――!!来ましたね。
僕の大好きなジャンルです。

著者の地曳(渡辺)いく子さんは『Oggi』をはじめ『FRaU』『éclat』など、数多くのファッション誌でキャリア30年超を誇る人気スタイリスト。

「モノを捨てる」「断捨離」系の本はたくさんありますが、そこに「オシャレ」要素が加わることで、「断捨離」のイメージを明るく・楽しいものに出来るのかなと感じました。

ちなみに私は捨てるの大好き人間なので、モノを捨てるのが苦手・・というイプの方にはぜひ読んで欲しいですね^^


③『凍』(新潮文庫) ■沢木 耕太郎

初参加のKさんに紹介頂いた本です。
沢木耕太郎さんと言えば「深夜特急」が有名ですね。
旅好きな方なら、旅のお供に一度は目にしたことが在るかも知れません。
紹介頂いたKさんもその一人。

最強の登山家(クライマー)との呼ばれる山野井泰史のノンフィクション登山行。
ヒマラヤの難峰ギャチュンカンを舞台に綴ったこの作品は、とにかく綿密で圧倒的なスケール。
各レビューでも絶賛の嵐です。

また、Kさん曰くあまりの臨場感にとにかく読むと寒さを感じてしまうそうです。
寒い日はコタツの中で読みたいですね。


④『戦争と平和』(新潮新書) ■百田 尚樹

私が紹介した本です。
百田尚樹さんと言えば有名なのが永遠の0。
今回はその永遠の0時代の過去をさかのぼり、日本人がいかに絶対に向いていない民族である、その見解をまとめた本になっています。

戦争の過去は知っていても、その中身までは知らない。
なぜ闘い・なぜ負けたのか?
そこにどんな日本人の特性が絡み・「戦争」というものを捉えていたのか。

タイトルの堅苦しさは読み進めるにつれてなくなり、気づけば戦争について抱いていた考え方を見つめなおすそんな本でした。


⑤『鴨川ホルモー』(角川文庫) ■万城目 学

2回目に引き続き参加頂いたKさんの紹介してくれた本です。

京都を舞台にした大学生の物語。
著者のデビュー作。
大学の近くが舞台だったので当時私も読みました。
音楽と一緒で当時の記憶が蘇る、思い出の本ってありますよね。

現実の舞台と非現実的な設定。
しかもその設定がもう、著者の色満載の独特なシュールさ(笑)。
不思議ワールド全開です。

大学生活の青春物語も十分面白く、それならいっそ1つに突き進めばいいのに!
と思っちゃうんですが、そこは著者のこだわりなのでしょうか。

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⑥『三月は深き紅の淵を』(講談社文庫) ■恩田 陸

1回目に引き続き参加頂いたKさんの紹介してくれた本です。

たった一晩だけ貸すことが許された幻の本「三月は深き紅の淵を」をめぐるミステリー。
1冊の本を軸に、4つの物語が進んでいく。本好きには気になる設定ですね。
一回目の読書会(11/26)の時とは全然違うタイプの本を紹介いただき、良い意味で不意を突かれました(笑)。

恩田さんと言えば「夜のピクニック」のイメージが強いのですが、ミステリー小説もたくさん書かれているようです。


本日も、バラエティに富んだ本の紹介で無事終わりました(^^)

会が終わったのち、参加者の一人の方からこんなメールを頂きました。
「最初は何か危険な?怪しい会?」と少し躊躇していましたが、参加してみてとても楽しかったです!また次回楽しみにしています!

人が集まるイベントの中には、表では「楽しく交流しましょう」と謳いながら、実は商品のセールスや宗教の勧誘などを目的としている団体も少なからずあります。
特に福岡ではアクティブに活動している人が増えている一方で、行ってみて初めて「んっ?」と違和感に気付くことがあるのも事実(私も何回か経験したことがあります)。

もちろん博多で読書会では一切そういう目的はございません。
楽しさ以上に健全な会を心掛けているので(笑)
安心してご参加いただければと思います。

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