第5回 読書会レポート 2018年1月27日(土)

第5回目の博多で読書会は、8名(初参加4名)で開催しました。

今回は開催場所を新たに変更しました。
今まで使っていたカフェでは8人のスペース確保が難しく、博多駅内のカフェに場所を移し、少し環境を変えて行ってみました。

今回もバラエティに富んだ本が集まり、毎回違った科目の授業を受けているような感覚でした。

↓今日ご紹介いただいた本

 

①『華氏451度』(ハヤカワ文庫SF) ■レイ・ブラッドベリ

初参加のIさんに紹介頂いた本です。
SFをよく読まれるというIさん、面白い本を持ってきてくださいました。

物語は決して本を読んでは行けなくなってしまった世界
本が忌むべき禁制品となった未来を舞台に、改めて本について考えさせられる1冊。

本がなくなったらどうなるか。
想像つきませんね。
今は本を読まない人達が増えていますから、「なくてもスマホあればいいんじゃね?」と困らない人は多そう(元々私も10代の頃はアンチ読書でした)。

しかし、読書は考える力を養ってくれます。
知的好奇心をくすぐり、世界を広げてくれるんですね。
改めて本の魅力を気付かせてくれる小説かもしれません。


②『だれにでも「いい顔」をしてしまう人』(PHP新書) ■加藤 諦三

Uさんに紹介頂いた本です。
著者の作品は何冊か読んだことがあります。
どの本も自分のことを見透かされているようで、グサッと刺さります。

集団の中で生きている社会。
誰でも他人に対しても「いい顔」は持つのではないでしょうか。
それは時に礼儀でもあり、一種のコミュニケーションでもあると思います。

しかし過度になりすぎることによって本来の自分を見失ってしまう。
結果その集団での居心地が悪くなって、離れざるを得なくなったり。

調和のためどうしても「いい顔」が必要なのであれば、逆に「いい顔」しなくて良い環境を持つことも必要かなと。


③『虚像の砦』(講談社文庫) ■真山 仁

私が紹介した本です。
真山仁さん大好きなんです。
でも、あんまり知ってる人がいない、、笑。
好きな方いたら是非本と合わせてお越しください。

テレビ番組の制作に携わる2人の葛藤を描く社会派小説。

元々新聞記者だった著者の作品は、メディア・報道を書けば一級品
設定にリアリティを出すため、とにかく取材・調査を徹底的に行います。
フィクションながらノンフィクションを超えたリアルさが凄いんです。

NHKドラマで話題にもなった「ハゲタカ」シリーズが有名ですが、こちらは我々の身近なTVの内実をより深く知ることが出来るので、入りやすいと思います。


④『ポジティブの教科書』(主婦の友社) ■武田 双雲

初参加のMさんに紹介頂いた本です。
普段は博多駅の本屋で働いていらっしゃるそうです。
さすがは日々本に囲まれているお仕事。
本の種類についてかなり詳しいです。

仕事にも出会いにも家族にも恵まれ、毎日を幸せに生きられるのはなぜなのか。
この答えを知りたくない人はいないでしょう。
ポジティブであること。その心構えがどれだけ大切なことか。
社会人になってより強く感じます。

気付いている人はすでに実践している前向き体質。
「どっちかと言うとネガティブ思考なんだよな・・」という方は、是非博多紀伊国屋書店へ。


⑤『流星ワゴン』(講談社文庫) ■重松 清

初参加のMさんに紹介頂いた本です。
まだ読まれていないそうなので、簡単な概略だけお話しいただきました。
ドラマにもなりましたね。
私も3年前くらいに読みました。

崩壊寸前の家族。
漠然と「死にたい」と考えていた一家の大黒柱である主人公が、過去へいざなうワゴン車へ乗り、タイムスリップするお話。

人のすれ違いには色んなきっかけがありますよね。
それがどれだけ些細な事だったとしても、本人には忘れられない事件だったりする。
それを巻き戻すことは現実には出来ない(本ではしています)けれども、傷つき後悔した経験は間違いなく自分を強く、そして優しくすると思います。


⑥『サクッと読めてアウトプット力を高める 集中読書術』(総合法令出版) ■宇都出 雅巳

初参加のSさんに紹介頂いた本です。
アウトプット力。
誰しもが感じている・欲している力の1つかなと思います。
では読書からその能力を養うには、どうすればいいのでしょう。

まず、1冊の本を読むことには色んな目的と効果があります。
勉強のため・娯楽・話題作り・読むスピード強化・ストレス解消・など..

そしてその中から、何を手に入れたいのか。
例えば、読書がただの娯楽タイムなのであれば、別に内容を落とし込む必要はないですよね。

しかし、本のノウハウを吸収し理解を高めたいのであれば、何かしらのアクションを起こす必要があります。
色んな方法があると思うのですが、僕は人に話すのが一番だと思います。
勉強でもノートに書くより人に説明できるようになる方が、何倍も理解度が違いますよね。
人に説明し影響を与えられるくらいのであれば、それは立派なアウトプット力です。


⑦『新世界より』(講談社文庫) ■貴志 祐介

Tさんに紹介頂いた本です。
上・中・下と3部あります。
第29回日本SF大賞を受賞したSF作。

強靭な力を手に入れた人間の1000年後の日本を描く。
そこにある闘い・異次元の世界観・人間の未来。
本、というよりかは1つのRPGに迷い込んだかのような、緊迫感溢れるフィールド。

3部作は決して短くはない。
けれど抜け出せれない。
その世界に足を踏み入れれば、もはや最後。
受験シーズン真っ只中で読んでしまったら、終わりだ。


⑧『話し方のマナーとコツ』(暮らしの絵本) ■杉山 美奈子 (監修),‎ 伊藤 美樹 (イラスト)

Kさんに紹介頂いた本です。
会話に自信のない方には頼りになりそうな教材です。

我々の生活シーンの中で、たくさんのマナーがあります。
例えば、テーブルマナー
運転マナー
メールのマナー

話し方のマナーと言えば、相手に不快な思いをさせず礼節のあるコミュニケーションを取ることなのかなと思います。
例えば敬語。目上の人であれば敬語を使うのは勿論ですが、たとえ明らかに年齢が下に見える方でも歳を確認しないままタメ口で話すのは、少し失礼なのかなと私は思います。
(実際は10歳も年齢が上だった、なんてこともありますからね。)

逆に会話に気遣いがあり、相手目線に立てる人とは自然ともっとお話ししたいと思います。
言葉の意味が同じでも、言い方ひとつで相手に与える印象は大きく変わるから、会話は難しい。


8名はちょっと多いかな~と思っていましたが、全然いけました。
皆さんバランスよく話を振ってくれたので、主催者としてたいへんやりやすい会となりました。
ありがとうございます。

もっと居たかったな~、と思っちゃいますが、時間はやはり守りたいんですね。
思っちゃうくらいで次回の楽しみに取っておく。
何事も腹八分目までが丁度良いと、思いながらいつも解散しています。

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